
秋田県横手市に本社を構える株式会社平鹿精機製作所様は、印刷機械を中心とした部品加工から組立までを手がける企業様です。
主力となっているのは、大手上場企業をはじめとする印刷機械メーカー向けの部品加工・組立です。
そのほかにも、ファスナー関連部品などさまざまな製品の加工を行っています。
平鹿精機製作所様の大きな強みのひとつが、単に部品を加工して納品するだけではなく、「組立まで対応できること」です。
さらに現在では、これまで外注していた大型・長尺ワークの加工についても内製化を進めています。
今回は、長年Excelを中心に行ってきた生産管理から、生産管理システム「i-PROW」を選択いただいた背景や、今後期待されている効果について、平鹿精機製作所の谷藤様にお話を伺いました。
■ 平鹿精機製作所様の強み
加工から組立まで対応できる一貫したものづくり
現在、平鹿精機製作所様では、印刷機械の部品加工から組立までを主力事業として行っています。
一般的な部品加工会社では、加工した部品を納品するところまでというケースも多い中、平鹿精機製作所様では、
加工だけでなくその先の組立まで対応できることを強みとされています。
自社ならではの強みについて伺うと、
「加工だけであれば、多くの会社で取り組まれていますが、組立まで行っている会社はなかなかありません」
と、谷藤さんは組立まで一貫して対応できる点を力強く語ってくださいました。
組立まで対応できることで、そこに付随する部品加工の依頼にもつながっているそうです。
今後は、この「組立までできる」という強みをさらに活かし、組立業務の割合についても増やしていきたいと考えられています。
■ 大型・長尺ワークへの対応を新たな強みに
他社では対応しにくい加工を内製化し、付加価値を高める
平鹿精機製作所様が今後さらに力を入れていこうとしているのが、大型・長尺ワークへの対応です。
これまでも1m程度の長尺部品などを扱う機会はありましたが、一部の加工については協力企業へ外注していました。
しかし、ワークサイズが大きくなるほど加工できる設備を持つ企業は限られます。
手のひらサイズまでの部品加工に対応できる企業は多い一方、1m角程度のプレートや1mを超える長尺部品などになると、対応できる企業は少なくなります。
そこで平鹿精機製作所様では、大型ワークに対応できる設備への投資を進め、これまで外注していた加工を自社内へ取り込んでいく方針です。
「他社ではできないものを取り込んで、付加価値のある仕事を増やしていきたい」
と語る谷藤さんのお話から、大型・長尺ワークへの対応を新たな受注につながる大きな強みとして育てていこうという積極的な姿勢がうかがえます。

平鹿精機製作所様ホームページより引用
さらに将来的には、人材不足を見据えた自動化も重要なテーマとなっています。
夜間や休日でも設備を無人で稼働できる環境を整え、限られた人員でも生産性を高めていくことを目指されています。
自動化についてのお話からも、平鹿精機製作所様は、設備投資だけではなく、人材不足への対応や生産性向上も見据えながら、これからのものづくりの体制を整えていこうとされています。
■ i-PROW導入前の課題
担当者ごとのExcel管理により、情報が属人化
i-PROW導入前、平鹿精機製作所様では、生産に関する情報を主にExcelで管理されていました。
メーカーごとに担当者が決まっており、それぞれの担当者が個別に管理していたため、会社全体で情報を共有したりすることが難しい状況だったそうです。
さらに、それぞれのデータをまとめるためには、別途集計作業が必要でした。
当時の状況を振り返りながら、谷藤さんはデータの正確性についても大きな課題を感じていたと話してくださいました。
「データが個人管理となっており、データが正しいのかという検証もできませんでした」
生産スケジュールだけでなく、金額や単価に関する情報などについても担当者ごとの管理となっており、「その人にしか分からない」という属人化が大きな課題となっていました。
こうした状況を改善するため、生産に関わる情報をひとつのシステムへ集約し、複数の担当者が同じ情報を共有できる環境づくりが求められていました。
■ i-PROW導入で期待する改善効果
設備ごとのスケジュールを見える化し、工場全体の流れを把握
平鹿精機製作所様がi-PROWの導入によって特に期待されているのが、「生産スケジュールの見える化」です。
これまでは情報が担当者ごとに分散していたため、設備ごとの詳細なスケジュールを作成することが難しく、
工場全体としての生産の流れを把握しにくい状況でした。
そのため、納期の近い製品から対応するなど、担当者それぞれの判断によって優先順位を決めることもあったそうです。
i-PROWでは、製品ごとの工程や加工時間などをマスタに登録することで、作業時間を考慮した生産計画を立てることができます。
システム導入後に期待していることを伺うと、
「これまで設備ごとのスケジュールがありませんでした。データが一元化されれば、生産スケジュールを試算できるのではないかと期待しています」
と谷藤さんは話します。
今後、大型設備の導入や加工の内製化が進めば、社内で管理すべき工程もさらに増えていきます。
また、将来的に自動化を進めていくうえでも、それぞれの工程にどのくらいの時間が必要なのかを正確に把握することが重要になります。
情報を一元管理し、設備・工程・納期を含めて工場全体の流れを見えるようにすること。
平鹿精機製作所様では、i-PROWをそのための基盤として活用していくことを期待されています。

平鹿精機製作所様ホームページより引用
■ i-PROW選定のポイント
約50社から比較検討。自社に合った機能と価格のバランス
生産管理システムを検討するにあたり、平鹿精機製作所様では、まずインターネットで幅広く情報収集を行いました。
当初はどのような生産管理システムがあるのか分からなかったことから、約50社の資料を一括で取り寄せ、そこから比較検討をスタートされたそうです。
すべてを確認するだけでも大変な数でしたが、予算や自社に必要な機能などから徐々に候補を絞り、最終的には5~6社ほどに。
しかし、候補となったシステムには数千万円規模となるものもあり、機能と予算の両面で自社に合うシステムを探す必要がありました。
その中でi-PROWは、
「生産計画や機械の稼働状況を見える化できるシステムでありながら、金額的にも当社にマッチしていました」
と、欲しい機能と導入費用とのバランスが自社に合っていると感じたことが選定の大きなポイントだったと谷藤さんは話します。
■ 導入の決め手
システムだけでなく、直接相談できる安心感も評価
機能や価格に加えて、選定理由として挙げていただいたもうひとつの理由が、デジットワークスの営業担当者による対応です。
システム選定時には、営業担当が直接訪問し、実際の画面を使ったデモンストレーションを行いました。
「直接訪問していただき、話を聞けたことも大きかったです」
と、実際に顔を合わせて相談できたことも、安心して導入を検討するうえで大切な要素だったようです。
システムそのものの機能だけではなく、自社の業務について相談しながら検討できたことや、担当営業の対応にも安心感を持っていただき、最終的にi-PROWをお選びいただきました。

平鹿精機製作所様ホームページより引用
■ 現在感じているi-PROWの魅力
「見える化」への期待と、導入時から相談できるサポート
現在、平鹿精機製作所様では、i-PROWの本格稼働に向けてマスタデータの整備を進めています。(2026年9月現在)
長年Excelで管理してきた情報をひとつのシステムにまとめていくため、マスタ登録は決して簡単な作業ではありません。
特に、何十年にもわたって担当者ごとに管理されてきた情報を整理し、統一されたデータへ変えていくには時間も必要です。
そうした中で、デジットワークスの導入サポートについても評価いただいています。
「i-PROWの導入を進めるにあたって、マスタデータの登録は大変ですが、デジットワークスのサポートの方に丁寧に教えていただいていて、本当にありがたいと思っています。」
システムを導入するだけではなく、実際に運用できる状態になるまで相談しながら進められることにも、平鹿精機製作所様には安心感を持っていただいております。
■ 今後の活用について
新しい設備とi-PROWを活用し、さらなる生産性向上へ
平鹿精機製作所様では現在、大型・長尺ワークに対応するための新たな設備投資も進めています。
<導入予定設備>
上記のような、大型ワークに対応できる横形マシニングセンタや、長尺部品にも対応可能な立形マシニングセンタの導入を予定しており、これまで外注していた加工の内製化と、新たな受注の拡大を目指されています。
新しい設備についてお話しされる谷藤さんからは、これまで対応が難しかった加工を自社で手がけ、新たな仕事につなげていきたいという強い意欲が感じられました。
加工できる製品の幅が広がり、社内工程が増えていくほど、生産計画や設備の稼働状況を正確に把握することが重要になります。
これまで担当者ごとのExcelに分散していた情報をi-PROWへ集約し、「誰でも同じ情報を見ることができる環境」をつくる。そして、設備ごとのスケジュールや工程の進捗を見える化することで、新しい設備をより効率的に活用していく。
平鹿精機製作所様では、新規設備導入も含め、今後の生産体制を支える仕組みのひとつとして、i-PROWの活用を進めていく予定です。
■ 導入を通じて
生産体制の進化を、i-PROWで支える
長年続けてきたExcel中心の管理方法から、新しい生産管理システムへ切り替えるためには、これまで蓄積してきた情報の整理やマスタ登録など、導入時ならではの作業が必要になります。
平鹿精機製作所様でも現在、これまでの情報を整理しながら、i-PROWの本格稼働に向けた準備を進めていただいています。
今回のインタビューでは、これまでの課題について率直にお話しいただく一方で、大型設備の導入や加工の内製化、自動化、そして生産管理の見える化など、今後の取り組みについて語る谷藤さんの前向きな姿がとても印象的でした。
今後、大型・長尺ワークへの対応など、生産体制がさらに進化していく中で、i-PROWによる情報の一元化と見える化が、より効率的な生産につながることでしょう。
株式会社平鹿精機製作所様、今後とも末永くサポートさせていただきます。








